K-POPの基礎知識⑥ 第1世代~第5世代って何? 日本の韓流ブームとは何が違うの? BoAや東方神起からZEROBASEONEまで、各世代のレジェンドを一挙紹介

第4世代のStray Kids
第4世代のStray Kids

現在、K-POP界は第4・5世代がブームである。もちろん第2・3世代の根強いファンおり、昨年2022年8月には、第2世代少女時代第3世代BLACKPINKTWICE第4世代IVEという、ガールズグループの頂点を極めたスターたちが、こぞって新曲でカムバックするという事態に。どのグループが音楽番組で1位を獲得するのか、大注目の展開となった。

しかしK-POPの第1世代は日本ではあまり知られていない。じつは日本の第1次韓流ブームは2002年放送の「冬のソナタ」以降であり、K-POP第1世代はそれよりも前である。しかし、その時すでに練習生制度や外国籍メンバーなどが活躍しており、今のK-POPの礎を築いたと言ってもいいほど。第1世代のH.O.T.から、第5世代のZEROBASEONEまで、K-POPの歴史を変えたレジェンドアイドルを一挙紹介!

世代外の重要アイドル

第1~5世代K-POPとしては分類されない歌手ではあるものの、その功績が現在のK-POPブームに繋がっているアーティストは大勢いる。特に下記の2組は、韓国歌謡界のターニングポイントになったといっても過言ではない。その伝説的な2組、ソバンチャBoAを紹介しよう。

ソバンチャ

ソバンチャは、韓国でアイドル的な人気を博したグループの先駆けで、1986年にデビュー。チョン・ウォングァン、イ・サンウォン、キム・テヒョンの3人組ボーイズグループで、当時人気だった日本のアイドル「少年隊」に影響を受けたと言われている。K-POPとしては分類されないことが多いが、韓国アイドルの前身であることは間違いない。

彼らのヒット曲「ゆうべの話」は、日本のバラエティ番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』「オジャパメン」としてカバーされ、日本でも非常に認知度が高い。また、韓国の国民的女性歌手IUも「オジェパム・イヤギ~ゆうべの話」としてカバーしている。

▼ソバンチャ「어젯밤 이야기(ゆうべの話)」

BoA(ボア)

BoA(ボア)

BoA(ボア)

BoAは、日本でも幅広い世代に知られている。彼女は日本ではJ-POP歌手としてデビューしたためK-POPの第2世代にはカウントされないが、彼女の功績が現在の日本のK-POPブームに繋がっているのは間違いない。SMエンターテインメントは、S.E.S.(後述)の日本進出への失敗から、日本の芸能事務所ホリプロダクションと手を組みBoAをJ-POP歌手として育成。エイベックスと共同で日本での活動拠点「SMジャパン」を設立し、BoAは2001年5月に日本でデビューした。

先立って2000年8月に韓国でデビューしたBoAだが、人気に火が付いたのは日本が先だった。その後、韓国でも大人気となり2022年の歌謡祭で続々と本賞を受賞。2003年リリースの「VALENTI」はミリオンセラーとなり、日本のオリコンチャートで1位を記録。日韓共にスーパースターとなった彼女の功績は、今のK-POP界にも大きな影響を与えている。

▼BoA「VALENTI」

K-POP第1世代(1990年代)

元祖K-POPアイドルとも言える第1世代。それまで、バラードトロット(韓国の演歌)が主流だった韓国音楽界に、ダンスポップという新風を吹き込み一躍大人気となった。しかし日本ではまだ韓流ブームが起きる前であり、K-POP第1世代は神話(SHINHWA)以外はほとんど日本で知られていない。

ソテジワアイドゥル

ソ・テジ

ソ・テジ

ソテジワアイドゥルは1992年にデビューしたボーイズグループで、元祖K-POPアイドルであり、今もなおK-POP界では伝説的な存在である。ソ・テジイ・ジュノヤン・ヒョンソクの3名でデビューし、当時の若者に人気だった米国R&Bヒップホップを取り入れ、現在まで続くラップ&ボーカル&ダンスというK-POPの基礎を築いた。

1996年までの4年間で4枚の正規アルバム等をリリース。しかし人気絶頂の1996年1月、とつぜんソ・テジは、グループの解体と引退を宣言しアメリカへ旅立った。その後、メンバーだったヤン・ヒョンソクはYGエンターテインメントを設立BIGBANGBLACKPINKを生み出した。

▼ソテジワアイドゥル「Come Back Home」

H.O.T.(エイチオーティー)

H.O.T.5人組ボーイズグループで、1996年にSMエンターテインメントよりデビュー。同年電撃解散したソテジワアイドゥルと入れ替わるように人気を博した。芸能事務所からプロデュースされたアイドルグループの先駆けで、H.O.T.こそ元祖K-POPアイドルと捉える向きもある。

韓国ポップス界をアイドル一色にさせたほどのブームとなり、中国でも人気を博し2000年に北京公演を成功させた。しかし2001年にはSMエンタとの専属契約が満了し、事実上の解散となった。H.O.T.のメンバーであったカンタは今もSMエンタに在籍しており、ソロ歌手として活動している。

▼H.O.T「Candy」

Sechs Kies(ジェクスキス)

Sechs Kies(ジェクスキス)

Sechs Kies(ジェクスキス)

Sechs Kiesは、1997年4月15日にDSPメディアよりデビューした4人組ボーイズグループ「第2のH.O.T.」と言われ、H.O.T.とSechs Kiesは、韓国アイドル界の二大巨頭と呼ばれるほどの人気を獲得した。しかしSechs Kiesは、2000年5月20日のドリームコンサートを最後にとつじょ解散した。

2016年4月14日、韓国の人気バラエティ番組『無限に挑戦』の企画に出演したことをきっかけに再結成YGエンターテインメントと専属契約を締結し、復帰記念コンサートなどを開催。2017年の音楽祭では本賞を受賞するなど、再び人気を取り戻すも2017年1月に復帰活動の終止符を打った。

▼Sechs Kies「Chivalry」

S.E.S.(エスイーエス)

S.E.S.(エスイーエス)

S.E.S.(エスイーエス)

S.E.S.は、1997年にSMエンターテインメントからデビューした3人組ガールズグループ「韓国の芸能界で初めて本格的に成功した女性グループ」と言われるほどの人気を博した。メンバーのユジン(キム・ユジン)はアメリカ出身シュー(ユ・スヨン)は日本出身の在日韓国人で、現在まで繋がる海外育ちのメンバーを入れる手法を取り入れた。

SMエンタはS.E.S.の日本進出を図ったが、軌道に乗らず失敗に終わった。SMエンタ創業者のイ・スマンはこの経験により、BoAをJ-POP歌手として育て日本進出成功につなげた。また、S.E.S.は人気絶頂期に日本での活動を優先させたせいで本国での人気が低下したという指摘もあり、少女時代の日本デビューでは慎重を期したという。

▼S.E.S.「Dreams Come True」

神話(SHINHWA)

神話(SHINHWA)

神話(SHINHWA)

神話は、1998年3月24日にSMエンターテインメントからデビューした6人組ボーイズグループ韓流ブームの火付け役になったとも言われており、日本でも大人気となった。2003年にSMエンタとの契約が満了となった際、メンバー全員で事務所を移籍。2011年にはメンバーらの共同出資で事務所SHINHWA COMPANYを設立した。

結成から25年経った今も、不仲説が時折ささやかれるものの、メンバーの脱退も変更もなく解散もしていないBTS(防弾少年団)のジョングクは、バラエティ番組『イケメンブロマンス』神話のミヌと共演した際「尊敬している」と、長くグループを続けている神話への憧れを語っていた。

▼神話(SHINHWA)「解決士(해결사)」

K-POP第2世代と日本の第1・2次韓流ブーム(2000年代)

韓国映画『シュリ』が日本でも2000年に公開され大ヒット。続いて2002年に放送された韓国ドラマ『冬のソナタ』が日本で爆発的な人気を誇り、ヨン様ブームと共に日本における第1次韓流ブームがスタートした。

同時期にK-POP界でも第2世代が続々とデビュー東方神起少女時代KARAが日本で大ブレイクし、『NHK 紅白歌合戦』に出場するほどの人気となり、第2次韓流ブームとなった。また、2NE1Wonder Girlsがアメリカでヒットするなど、K-POPが世界進出への第一歩を踏み出した。

東方神起(TVXQ!)

東方神起(TVXQ!)

東方神起(TVXQ!)

東方神起は、2004年にSMエンターテインメントより5人組ボーイズグループとしてデビュー。この時は第1世代のアイドルブームが下火になっていたが、メンバー全員の優れた歌唱力高い実力で東方神起は大人気となった。2005年に日本でデビューすると、徐々に人気を博し2008年にはオリコンで1位を獲得するなど、成果を収めるようになった。また、韓国や日本だけでなく、マレーシアやタイ、中国などアジア全域で活動し、グローバルな人気となった。

韓国発のアイドルとしては異例の成功を収め順風満帆だった東方神起だが、2009年にメンバーのジュンス、ジェジュン、ユチョンの3人がSMエンタに専属契約の効力停止を求めて提訴。日本でも大きなニュースとなり東方神起は活動停止を余儀なくされた。その後、ユンホチャンミンの2人で活動を続けることとなったが、2015年に2人の兵役のため活動は中断。一世を風靡した東方神起の人気これまでかと思われていたが、2017年の除隊後に2人は活動を再開今もなおレジェンドとしてK-POPの王者である。

▼東方神起「どうして君を好きになってしまったんだろう?」

少女時代(SNSD)

少女時代(SNSD)

少女時代(SNSD)

少女時代は、2007年8月1日にSMエンターテインメントより9人組ガールズグループとしてデビュー。2009年に発表した「Gee」が大ヒットし、一躍トップスターとなった。日本でもこの「Gee」は大人気となり、2010年8月1日に日本デビューを果たすと、同年の『第52回日本レコード大賞』で新人賞を獲得した。2011年には『第62回 NHK紅白歌合戦』に初出場した。少女時代は欧米にも進出を図り、3rdアルバム『The Boys』のタイトル曲「The Boys」は、アメリカのiTunes総合シングルチャートで82位を記録し、韓国歌手として初のトップ100入りを果たした。

2015年にメンバーのジェシカが脱退。その頃から徐々に人気が衰退し、2017年にはSMエンタとの契約が満了した ティファニー、スヨン、ソヒョンの3人がSMエンタを退社。その後、SMエンタに残ったメンバー テヨン、サニー、ヒョヨン、ユリ、ユナの5人で、派生ユニット「少女時代-Oh! GG」を結成するも過去の人気は取り戻せなかった。しかし2022年8月5日、ジェシカを除くメンバー8人が集結し、少女時代デビュー15周年を記念して「FOREVER 1」でカムバック。iTunesのトップアルバムチャートで31地域で1位を記録し、世界中がK-POPの女王の帰還に歓喜した。

▼少女時代「Gee」

KARA(カラ)

KARA

KARA

KARAといえば、日本でのK-POPブームの火付け役と言って間違いない。KARAは2007年にDSP ENT(現 DSPメディア)からデビューした4人組ガールズグループだ。デビュー後間もなく、メンバーのソンヒが脱退しグループ全体の活動が滞るなど、デビュー当時はお世辞にも人気グループとは言えなかった。その後、ハラジヨンが加入し5人グループとなった。そして2009年リリースの「Wanna」「Mr.」が大ヒットし、一躍トップスターとなった。

2010年8月に「ミスター」で日本デビューすると、その振り付けが「ヒップダンス」と評され瞬く間に大人気となった。海外女性グループのデビュー曲としては、日本で29年ぶりのトップ10入りを果たした。2011年には『第62回 NHK紅白歌合戦』に出場し、2013年にはK-POPガールズグループとして初めて東京ドームでの単独公演を成功させた。

しかし人気絶頂のさなか、2014年にニコルとジヨンが契約満了で脱退ヨンジを新メンバーに加え再起を図ったが、2016年にはギュリ、スンヨン、ハラが契約満了で脱退事実上の解散となった。2019年にはハラが死去し、K-POP業界に激震が走った。KARAの再結成は困難と思われていたが、2022年11月に、ギュリ、スンヨン、ヨンジ、ニコル、ジヨンの5人でKARAデビュー15周年記念アルバム『MOVE AGAIN』でカムバック。タイトル曲「WHEN I MOVE」がミュージックバンクで1位を獲得した。

▼KARA「ミスター」

BIGBANG(ビッグバン)

BIGBANG(ビッグバン)

BIGBANG(ビッグバン)

BIGBANGは、2006年8月19日にYGエンターテインメントから「BIGBANG The Beginning」というサバイバル番組を経てデビュー。G-DRAGONSOLD-LITET.O.PV.Iの5人から成るボーイズグループ。2008年の日本デビュー後は『第51回日本レコード大賞』の最優秀新人賞を受賞、『第52回日本レコード大賞』では優秀作品賞を受賞。2011年には、ヨーロッパ最大級の音楽式典『2011 MTV EUROPE MUSIC AWARDS(EMA)』にて、「ワールドワイドアクト賞」を受賞するなど、韓国や日本はもちろん世界中で人気となり一時代を築いた。

2013年からメンバーはソロとしても活躍し、韓国の音楽授賞式を総ナメに。2015年にはグループとして再始動し、海外アーティスト史上初の3年連続日本ドームツアーを敢行。不動の人気を誇ったが、2017年に最年長のT.O.Pが大麻使用の容疑により起訴された。2019年には「バーニング・サン事件」が韓国社会を揺るがす大スキャンダルとなり、V.Iの専属契約が終了。兵役なども相まって、BIGBANGの人気が衰退していった。

2022年には4人のV.Iを除くメンバーで新曲「春夏秋冬 (Still Life)」をリリース。日本を含む世界33の国・地域でiTunes 1位を、韓国における主要音源サイトMelon、FLO、Genie、Bugs、VIBEなどのリアルタイムチャートすべてで1位を獲得。アメリカのRolling Stone誌は「K-POPレジェンドが帰ってきた」と報じた。しかし、2022年にT.O.PD-LITEはYGエンタとの専属契約を終了。SOLはYGエンタ傘下会社「The Black Label」へ移籍。2023年にはG-DRAGONもYGエンタとの専属契約を終了した。

▼BIGBANG「뱅뱅뱅 (BANG BANG BANG)」

2NE1(トゥエニィワン)

2NE1(トゥエニィワン)

2NE1(トゥエニィワン)

2NE1YGエンターテインメントから2009年に「女性版BIG BANG」としてデビューした4人組ガールズグループであり、その独特な音楽性とファッションから、「K-POPの元祖女王」と呼ばれた。デビューシングル「Fire」は、韓国内のオンラインチャートで次々と1位を獲得し、当時の最短期間1位記録を独占した。

米ヒップホップグループ The Black Eyed Peasのメンバーウィル・アイ・アムのプロデュースによってアメリカ進出を果たした。2014年2月にリリースしたアルバム『Crush』は米「ビルボード200」(アルバムチャート)では61位と、当時のK-POPのアルバムとして過去最高の記録をたたき出した。韓国内でもガールズグループで唯一、melonチャートで4年連続年間1位を獲得するなど、国内外で絶大な人気を誇った。しかし、2016年11月25日、YGエンターテインメントは2NE1の解散を発表。2NE1は約7年の活動に終止符を打った。

2022年4月17日、アメリカで行われた世界最大級の音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル」にて、CL(イ・チェリン)のステージに他の3人のメンバーがサプライズで登場。1日限りの再結成をした2NE1は「I AM THE BEST」を披露。現地メディアはもちろん韓国・日本でも大きなニュースとなった。

▼2NE1「내가 제일 잘 나가 (I AM THE BEST)」

SUPER JUNIOR(スーパージュニア)

SUPER JUNIOR(スーパージュニア)

SUPER JUNIOR(スーパージュニア)

SUPER JUNIORは、2005年にSMエンターテインメントよりデビューしたボーイズグループ。デビュー時のメンバーは12人だったが、のちにキュヒョンが加わり、13人となる。歌手だけでなくタレント、俳優、MC、お笑い、などバラエティに富んだスターを輩出することを目標にしていた。グループ結成当時は、定期的にメンバーを入れ替える構想だったがファンの抗議によりメンバーは固定されている。

2009年に「SORRY, SORRY」でブレイクしたが、同年メンバーのキボムが俳優活動に専念するため、SUPER JUNIORとしての活動を休止。ハンギョンはSMエンタに対して専属契約効力不存在確認の訴訟を起こしチームを離脱。カンインが暴力事件を起こしグループへ活動への参加を休止した(後に脱退)。残された10人で活動を続け2011年に日本デビューを果たした。その後、メンバーらの入隊が相次ぎ完全体での活動はしばらく見られなかった。しかし2019年に全員が除隊を終え、SUPER JUNIORは完全復活した。バラエティ色の強いイメージがあり、幅広い世代から親しまれており、今もなお人気は健在である。

▼SUPER JUNIOR「SORRY, SORRY」

K-POP第3世代(2012~2016年ごろ)

2012年ごろより、日本での大衆的な韓流ブームは終わりを迎えた。この頃から政治的な国際問題が浮上し、日本国内でもヘイトスピーチが社会問題化するなど、日韓関係が急激に悪化。しかし、K-POPファンは根強く残り、先述のBIGBANGEXOなどが大活躍した。2010年代の後半になると、TWICEBTS(防弾少年団)の大ヒットにより、再び日本でも第3次韓流ブームが訪れる。

また、BTSBLACKPINKなどが欧米のチャートを席巻するなど、世界的なK-POPブームを引き起こしたのもこの世代である。もちろん、BIGBANGや少女時代、東方神起ら第2世代も世界的に人気はあったが、K-POPファンに限定されていた人気を大衆レベルに引き上げた功績は大きい。

EXO(エクソ)

EXO(エクソ)

EXO(エクソ)

EXOは、韓国を中心に活動するEXO-Kと、中国を中心に活躍するEXO-Mの6人、合計12人のボーイズグループとして、2012年4月8日韓国と中国で同時デビューした。2023年リリースの1stフルアルバム『XOXO (Kiss&Hug)』が韓国音楽界で12年ぶりのミリオンセラーを記録するなど、驚異的な人気を誇った。2013年の新人賞を総ナメにし、一躍トップグループの仲間入りを果たした。

2014年4月には日本で初の単独イベントを成功させ、日本デビューを控えた矢先、中国人メンバーのクリスがSMエンタに対する専属契約効力の不存在確認訴訟を起こし離脱。続いて10月に同じく中国人メンバーのルハンが、翌年8月にはタオが、専属契約効力の不存在確認訴訟を起こし、次々と離脱。しかし2015年11月に残った9人のメンバーで日本デビューを果たし、日本のファッション雑誌『non-no』で初の海外男性グループ初の表紙モデルに抜擢されるなど、日本でも順調に人気を伸ばしていった。

2018年「平昌冬季オリンピック」の閉幕式でEXOは代表曲を披露し、名実ともに韓国を代表するスターとなった。しかし2022年4月の契約満了をもって中国人メンバーのレイがSMエンタとの契約を終了。2023年6月1日にはベクヒョンシウミンチェンがSMエンタに専属契約を解除することをSMエンタに通知。のちに和解したものの、ベクヒョンは個人会社を設立。また、2023年11月にはD.O.(ド・ギョオンス)が契約満了でSMエンタを退社。絶大な人気を誇るEXOの今後の動向に注目が集まっている。

▼EXO「Growl」

BTS(防弾少年団)

BTS(防弾少年団)

BTS(防弾少年団)

BTS(防弾少年団)は、2013年6月にBig Hitエンターテインメント(現HYBE)からデビューした7人組ボーイズグループ。通称バンタン。同年、数々の新人賞を受賞。デビュー当初はヒッピホップ音楽をメインとして活動していた。2015年に青春シリーズ「花様年華」をコンセプトにした「I NEED U」で音楽番組初の1位を獲得。メイクやファッションもヒップホップからカジュアルな路線にシフトし、徐々に人気が上昇。

2016年に2ndフルアルバム『WINGS』が米「ビルボード200」(アルバムチャート)で韓国歌手で最高位となる26位となったのを皮切りに、国内外でトップスターへと急上昇していく。2020年に発表したデジタルシングル「Dynamite」は、韓国人歌手として初めて米ビルボード「HOT 100」(シングルチャート)で1位を獲得。世界的な大ヒットとなり、第63回グラミー賞にノミネートされた。続く「Butter」「Permission To Dance」なども大ヒットを記録し、2曲とも米ビルボード「HOT 100」1位に輝いた。

しかし、人気絶頂の2022年6月にグループ活動の一時休止を発表。HYBEの株価に影響するほどの大ニュースとなったが、「第2章のはじまり」としてメンバーらはソロ活動に専念。その後、兵役期間を経て2025年の完全復活を目指している。おそらくK-POPの歴史上で最も成功したボーイズグループであり、世界中にファンがいる伝説的な存在である。

SEVENTEEN(セブンティーン)

SEVENTEEN(セブンティーン)

SEVENTEEN(セブンティーン)

SEVENTEENは、2015年にPLEDISエンターテインメントよりデビューした13人組ボーイズグループ。通称セブチ。13人という大所帯でのカル群舞が魅力の一つ。2018年5月30日に日本デビュー。楽曲制作からプロデュースはもちろん、振り付け、コンサート編成、動画コンテンツの制作までをメンバー達が手がけ「自主制作ドル」として有名。

2020年5月25日、所属事務所PLEDISエンターテインメントがBig Hit Entertainment(現 HYBE)に買収された。2022年にデビューから7年目を迎え、契約満了となったが13人全員が再契約し話題となった。2023年10月にリリースした11thミニアルバム『SEVENTEENTH HEAVEN』が初動売上(発売後1週間のアルバム販売数)で500万枚を超えK-POP史上初の記録を打ち立てた。2023年12月31日の『第74回NHK紅白歌合戦』への出場も決定しており、今もっとも人気のあるK-POPグループの1つである。

▼SEVENTEEN「VERY NICE (아주 NICE)」

TWICE(トゥワイス)

TWICE(トゥワイス)

TWICE(トゥワイス)

TWICEは、サバイバルオーディション番組『SIXTEEN』を経て、2015年10月にJYPエンターテインメントよりデビュー。9人組ガールズグループであり、韓国人5人、日本人3人、台湾人1人のメンバーから成る。2016年にリリースされた「CHEER UP」「TT」が大ヒット。3rdミニアルバム『TWICEcoaster : LANE 1』は日本デビュー前にもかかわらず、オリコンの「週間アルバムランキング」で10位にランクインするほどの大人気となった。

2017年6月に満を侍して日本1stベストアルバム『#TWICE』を引っさげて日本デビュー。本アルバムは、韓国のアーティストとして唯一(2017年8月当時)、日本レコード協会よりプラチナ認定された。また、TWICEがブレイクしたことで、日本人メンバーのミナサナモモに憧れ、K-POPアイドルを夢見る日本人が急増した。モモ、サナ、ミナのユニット「MISAMO」は2023年12月31日の『第74回NHK紅白歌合戦』への出場も決定しており、今もなお絶大な人気を誇っている。

▼TWICE「TT」

BLACKPINK(ブラックピンク)

BLACKPINK(ブラックピンク)

BLACKPINK(ブラックピンク)

BLACKPINKは、2016年8月8日YGエンターテインメントよりデビューした4人組ガールズグループ。愛称はブルピン。同性の女性から見て憧れの存在となる「ガールクラッシュ」ブームを引き起こした。2019年にK-POPガールズグループとして史上初めて、アメリカの「コーチェラ・フェスティバル」のステージに立った。2023年には「コーチェラ・フェスティバル」にヘッドライナーとして、同年イギリス最大の音楽フェス「BST Hyde Park」にてヘッドライナーとして出演。

2021年9月には、公式チャンネルのYouTube登録者が、カナダ出身歌手ジャスティン・ビーバーを抜き、アーティストとして世界一となった。2022年から始まったワールドツアーコンサートで、イギリスの伝説的ガールズグループ スパイス・ガールズが持つ記録を破り、ガールズグループワールドツアー史上最大の収益を上げた。名実ともに、世界のトップアーティストとなったBLACKPINKだが、2023年には所属事務所との契約満了を迎える。再契約は難航していると言われており、メンバー達の今後の動向に世界中が注目している。

▼BLACKPINK「Kill This Love」

K-POP第4世代と日本の第3次韓流ブーム(2017年~2022年)

2019年から世界中で新型コロナウィルスが蔓延。多くの都市でロックダウン政策がとられ、日本人も例外なく自宅で過ごす期間が訪れた。その帰還に、Netflixなどで韓国ドラマ『イカゲーム』や『愛の不時着』などが大ヒット。日本で第3韓流ブームが始まった。また、同時期にオーディション番組「Nizi Project」が大人気となり、NiziUは国民的アイドルに成長した。

第4世代は、TWICEの弟分であるStray Kids、BTSの弟分であるTOMORROW X TOGHTER、BLACKPINK所属事務所のTREASUREなど、大手事務所からボーイズグループが続々とデビューし、新人ながら大きな注目を浴びた。第4世代の末期には、IVELE SSERAFIMNewJeansがデビューし、女性アイドルグループが大ブームとなった。

また、BTS(防弾少年団)が2020年にリリースした「Dynamite」でアメリカのビルボードチャートで1位を獲得。2019年に公開された韓国映画『パラサイト~半地下の家族~』がアカデミー賞とカンヌ国際映画祭での最高賞を受賞するなど、現在まで続く世界的な韓流ブームとなっている。

Stray Kids(ストレイキッズ)

Stray Kids(ストレイキッズ)

Stray Kids(ストレイキッズ)

Stray Kidsは、サバイバル番組『Stray Kids』を経て、2018年にJYPエンターテインメントよりデビュー。愛称はスキズ。メンバーのバンチャンチャンビンハンによる「3RACHA(スリーラチャ)」が楽曲制作に携わっており、リノヒョンジンフィリックスによる「DANCE RACHA(ダンスラチャ)」が振り付けを担当している、自主プロデュース力に長けたアイドルである。2019年10月にメンバーのウジンが脱退。以降は8人で活動を続けている。

2020年3月リリースの「神メニュー」でブレイク。続いて6月にリリースされた「Back Door」は、アメリカ『TIME』誌の「2020年のベストソング10」に選出された。2021年に人気ボーイズグループ6組によるサバイバル番組『KINGDOM : LEGENDARY WAR』で優勝し、K-POPファン全体に知名度が向上した。2023年には「ロラパルーザ・パリ」にヘッドライナーとして出演。アルバムは米「ビルボード200」(アルバムチャート)で、3作連続となる1位を獲得。BTSやBLACKPINKに続き、世界的な人気を伸ばしている。

▼Stray Kids「神메뉴 (God’s Menu)」

TOMORROW X TOGHTER(トゥモローバイトゥゲザー)

TOMORROW X TOGHTER

TOMORROW X TOGHTER

TOMORROW X TOGHTERは、2019年3月にBig Hit Entertainment(現HYBE)よりデビューした5人組ボーイズグループ。略称はTXTBTSの弟グループとしてデビュー当初から一躍注目を浴び、デビュー曲「CROWN」は、米ビルボードの「ワールド・デジタルソング・セールスチャート」で1位を獲得。2019年の韓国の音楽授賞式でも新人賞を総ナメにした。

2020年1月に日本1stシングル「MAGIC HOUR」で日本デビュー。瞬く間にオリコンで1位を獲得し、日本レコード協会よりゴールド認定を受けた。2023年リリースの3rdアルバム『The Name Chapter: FREEFALL』では、オリコン9作連続となる通算9作目の1位を獲得。歴代最高記録を今もなお更新し続けている。

▼TOMORROW X TOGHTER「CROWN」

NiziU(ニジュー)

NiziU(ニジュー)

NiziU(ニジュー)

NiziUは、日韓合同オーディション番組「Nizi Project」より誕生した9人組ガールズグループ。2020年6月にJYPエンターテインメントより「Make you happy」でプレデビュー。縄跳びダンスが大流行となり、正式デビュー前にもかかわらず一躍トップスターとなった。『第71回NHK紅白歌合戦』に女性グループでは史上最速で出場を果たし、以降4年連続での出場が決定している。

2023年10月30日、韓国1stシングル『Press Play』をリリースして、韓国デビューを果たした。韓国の音楽番組『SHOW CHAMPION』にてタイトル曲「HEARTRIS」が1位となり、日本人だけで構成されたグループおよび、韓国出身のメンバーがいないグループが1位を獲得したのは、NiziUが初めてとなった。さらにこれは韓国デビューしてからわずか9日となる快挙である。

▼NiziU「Make you happy」

IVE(アイヴ)

IVE(アイヴ)

IVE(アイヴ)

IVEは、2021年12月にSTARSHIPエンターテインメントからデビュした6人組ガールズグループIZ*ONEの出身メンバー ユジンウォニョンが含まれていたことで、デビュー前から大きな話題となった。2021年12月8日には、韓国の音楽番組『SHOW CHAMPION』にて、デビューから7日で初の音楽番組1位を獲得し、ガールズグループ最速の記録を打ち立てた。IVEは、デビューアルバムの初週売上が10万枚を達成した史上3組目のガールズグループとなる快挙も達成。

その後も勢いは止まらず、2022年の音楽授賞式では新人賞と大賞をW受賞し、新人賞だけも13冠に輝いた。2023年にリリースした「Kitsch」でパーフェクトオールキルを達成。同年リリースの「I AM」、「Baddie」でもパーフェクトオールキルを達成し、1年間で3曲ものパーフェクトオールキルを達成したグループはIVEが初となった。日本でも大人気となり『第73回NHK紅白歌合戦』に出場。まだまだIVE旋風はとどまることを知らない。

▼IVE「LOVE DIVE」

NewJeans(ニュージーンズ)

NewJeans(ニュージーンズ)

NewJeans(ニュージーンズ)

NewJeansは、2022年7月22日にHYBE傘下のADORよりデビューした5人組ガールズグループ。大きな告知もないまま7月22日に「Attention」のMVが彗星のごとく電撃公開された。さらに、翌23日に「Hype Boy」のMVを公開。さらに8月1日に、ミニアルバム『New Jeans』をリリースし、さらに3つ目のタイトル曲「Cookie」のMVを公開した。トリプルタイトル曲「Attention」、「Hype Boy」、「Cookie」は、すべてアメリカの音楽チャートである「ビルボードグローバル(米国を除く)」にチャートイン。デビューと同時に大ブレイクした。

2022年12月にリリースした「Ditto」は驚異的なロングセラーとなり、韓国最大の音源配信サービス「Melon」では、BTS(防弾少年団)の大ヒット曲「Dynamite」を超え歴代最長の1位を記録。2023年7月21日にリリースした2nd EP『Get Up』は、米「ビルボード200」で初登場1位を記録。2023年8月日本で行われた音楽フェス『SUMMER SONIC 2023』に出場した際には入場規制が敷かれるなど驚異的な人気を誇っている。

▼NewJeans「Hype Boy」

第5世代(2023年~)日本での第4次韓流ブーム

2023年からスタートとしたK-POP第5世代だが、すでにK-POPの歴史を塗り替えるような大型新人が続々と誕生している。2023年末~2014年初めに行われる韓国の音楽授賞式では、ZEROBASEONERIIZEBOYNEXTDOORxikersによる新人賞争いになるのでないか? と言われているほどボーイズグループが台頭した。

また、まったくの新人だったFIFTY FIFTHが米ビルボードチャートに浮上するなど、世界的なK-POPブームはまだまだ継続している。YGエンターテインメントからはBABYMONSTERのデビューが、HYBEからはI’LL-IT(アイリット)が誕生予定であり、K-POP第5世代も大きな活躍を見せることは間違いない。

また、日本では第4次韓流ブームと言われており、大きな特徴としては親世代が日本の第1次韓流ブームの世代であることが多い。そのため親子でK-POPファンというのも珍しくなく、東方神起2PMFTISLANDなど、K-POP第2世代のコンサートに若者が再び流れてきている。

ZEROBASEONE(ゼロベースワン)

ZEROBASEONE

ZEROBASEONE

ZEROBASEONEは、第5世代のトップバッターと言われ、サバイバル番組『BOYS PLANET』から誕生した。『BOYS PLANET』は、大人気ガールズグループKep1erを誕生させた『Girls Planet 999:少女祭典』のボーイズ版である。番組は瞬く間に大人気となり、SNSで大きな話題となった。

そうしてデビュー前から注目を浴びたZEROBASEONEは、デビューアルバム『YOUTH IN THE SHADE』で発売初日にミリオンセラーを達成。デビューアルバムが発売初日にミリオンセラーを達成したのは史上初の快挙だった。また、デビュー曲「In Bloom」は、韓国の音楽番組で立て続けに1位を取得。デビューからたった8日で首位に輝いた。

▼ZEROBASEONE「In Bloom」

RIIZE(ライズ)

RIIZE

RIIZE

RIIZEは、元NCTメンバーであるソンチャンショウタロウが所属するグループとして発表され、大きな話題となった。また、ウンソクスンハンSMROOKIES(SMエンタの公開練習生)としてデビュー前から顔を知られた存在だった。さらに、メンバーのお披露目と同時にウォンビンの美貌が瞬く間に注目され、RIIZE人気はデビュー前から大きな期待を背負った。

2023年9月4日に1stシングル『Get A Guitar』でデビューすると、デビュー初日にミリオンセラーを達成。ZEROBASEONEに続き、デビューアルバムが発売初日にミリオンセラーを達成した2組目のグループとなった。Instagramはアカウント開設から4日足らずでフォロワーは100万人を突破。史上最速でフォロワー100万人を超えたグループとなった。期待通りの高い実力とビジュアルで、ファンダムを拡大しつつある驚異の新人グループである。

▼RIIZE「Get A Guitar」

BOYNEXTDOOR(ボーイネクストドア)

BOYNEXTDOOR(ボーイネクストドア)

BOYNEXTDOOR(ボーイネクストドア)

BOYNEXTDOORは、2023年5月30日、BTS(防弾少年団)やNewJeansを有するHYBEの傘下レーベルであるKOZエンターテインメントからデビュー。グループ名「BOYNEXTDOOR」には「“隣の少年たち”のように飾らず気楽に近づく」という意味が込められている。

「2023 K GLOBAL HEART DREAM AWARDS」「2023今年のブランド大賞」「2023 THE FACT MUSIC AWARDS」と、韓国の主要授賞式で立て続けに受賞。1st EP「WHY..」は、米「ビルボード200」にチャートインし、デビュー4ヶ月にしてアメリカの主要アルバムチャート進出した。今後も活躍が期待されるルーキーの1つである。

▼BOYNEXTDOOR「One and Only」

FIFTY FIFTY(フィフティ フィフティ)

FIFTY FIFTY

FIFTY FIFTY

FIFTY FIFTYは、2023年2月24日、1stシングルアルバム『The Beginning: Cupid』でデビュー。タイトル曲「Cupid」が、米ビルボードの「ワールドデジタルソングセールス」にて8位を記録すると、瞬く間に脚光を浴び、人気が急上昇した。K-POP史上最速で、米ビルボードのメインチャート「Billboard Hot 100」にランクインし、17位まで浮上。英オフィシャルシングルチャート「TOP100」でも最高位8位まで浮上し、「中小ドルの奇跡」とも言える快進撃に、“第2のBTS”が生まれるのではないか、という声も多く上がった。

しかしその後、メンバーと所属事務所ATTRAKTが対立。メンバーらは専属契約の効力停止を求めた仮処分申請を申請した。しかし、韓国のソウル中央地裁はこれを棄却。2023年10月にはメンバーのキナが仮処分抗告の取り下げ書をソウル高裁に提出し、事務所に復帰。残りのメンバー シオ、セナ、アランの3人はATTRAKTとの契約を解除し、FIFTY FIFTYは事実上の解散となった。

▼FIFTY FIFTY「Cupid」

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